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中津市「ひまわりホーム」一級建築士事務所+工務店 ( 住宅設計・建築・リフォーム )

■外壁通気工法

標準仕様 その7

熱の伝わり方と断熱

標準仕様の7から9まではひまわりホームの断熱についてのご説明が続きます。

断熱材が入っているのに夏は暑苦しい いったい断熱とは何だろう?

住宅の断熱材は言葉通り熱を遮断する為に使用される建材品です。材質は色々な物が使われていて、一番ポピュラーなのはグラスウールやロックウールなどです。
熱を断つ役割を果たす為に重要なのは、その材質よりも、それが如何に空気をたくさん抱え込めるかという点にあります。最良の断熱材(または保温材)は閉じこめられた空気だからです。空気を溜め込んでそれを動かさなければ断熱出来ます。
ところが壁に断熱材をしっかり詰め込んでいるのに夏の二階子供部屋クーラーの効きが悪い、とはよくある事です。何故でしょうか?
それを考えるに当たって、ここで熱の伝わり方のおさらいを簡単にします。既にご承知の方はこの項を飛ばして当社の対応策へお進み下さい。
には三つの伝わり方があります。1)伝導 2)対流 3)輻射 の三つです。

1)伝導
温度の異なる二つの物体が触れ合っていると、接触面から温度を伝えあい、互いに同じ温度になろうとします。この伝わり方を伝導と言います。お湯の入ったヤカンに触れて熱っ と手を引っ込めるのは接触によって熱が瞬間的に伝導したからです。
2)対流
温度の異なる物体が触れ合っていなくても、その物体に触れている空気が暖められると上昇を始め、また冷やされると下降します。熱によって動いたその空気にさらされている物体は空気から間接的に熱を受け取ります。昔の石油ストーブが真っ先に天井を暖めるのはこの対流によります。
3)輻射
暖められた物体は熱の程度に従って遠赤外線を放射します。それを吸収した物体は熱を受け取ります。一番ポピュラーなのは太陽の熱です。太陽と地球の間はほとんど真空で空気がありませんから対流は起こっていません。もちろん二つの天体は接触していませんから伝導はありません。なのに太陽の熱で暖められるのは熱を遠赤外線という形で受け取っているからです。

本題に戻りますが「断熱材をしっかり詰め込む」とどう言う事が起こるのかを下図で表しました。時間の経過は左から右へ移ります。
通気層のない外壁断熱
壁の中で熱を遮断する筈の断熱材は上図のように抱え込んでいる空気の逃げ場がない為に外壁から熱を受け取るだけ受け取って自身が高温になり、思い掛けず熱の伝導体の役目を果たして内壁を暖めてしまうので、室内は「布団蒸し」の状態になります。これが頭書疑問への回答です。
スペーサー小
それに引き換え、外壁が熱せられてもそれが伝導によって断熱材に伝えられる前に排出してやれば事態は好転します。下図のように外壁のすぐ内側に通気層を設け、その上下に空気の出口入口を付けると、下からは熱せられていない常温の空気が補給されるので熱せられた空気は煙突効果によって熱くなればなるほどスムーズに排出され、断熱材はごくわずかな輻射熱を受けるだけで済みます。
通気層のある外壁断熱
従って通気層内の空気は過度に熱せられることがなく、断熱材は室内空気をそのままの状態に保つ役目を果たし続ける事が出来ます。これを当社外壁の標準仕様としています
スペーサー小

壁内に通気して冬はどうなる?

上記でお解かりのように、外壁通気工法は夏の遮熱を第一に考えられたもので、同時に壁内の湿気排出も果たせます。ところで、この外壁通気工法を採用したときの保温はどうなるのでしょうか。
通気層には冷たい外気が通り抜けますから、冬に外壁は保温の役目を果たしません。室内の暖かい空気を守るのは、内壁の外側に貼り付けた断熱材が抱え込んでいる空気層です。出来れば通気層の上下にある空気出入り口を閉じてそこの空気さえも断熱材として利用したい所ですがそれは不可能ですから、結論的にはこの外壁通気工法は夏に真価が発揮され、冬時季の通気層は保温の役目を果たさずグラスウールなどの保温材だけに頼る、というのが本音です。

知識から来る知恵


工事に当たって

そうであるだけにとても大事な要点が導かれます。
つまり冬場の熱損失を極力招かない為に、断熱材の施工にあたっては隙間を作らない丁寧な工事が是非必要だ、という一点です。これは外壁通気工法であれ、その他の工法であれ皆同じで、むしろ工法の選択よりはこちらの方が大事かも知れません。
また、壁内の結露については、通気層がそれを防止する役目を担っていますから施工に当たっては通気層の空気出入り口を間違いなく取る事、通気層に横胴縁など通気を妨げるものを不用意に打ち付けないなどの基本的な約束事を正しく守って工事を行うことが必要です。

ひまわりホーム標準仕様の外壁通気工法

具体的な外壁通気工法は、外部仕上げ材と柱・梁などの構造体の間に15mmほどの通気層を壁全体に設け、外気を導く工法です。当社の施工写真をご紹介します。

土台水切りと通気金具
(1) 空気取り入れ口となる土台水切りと通気金具
通気層の隙間15ミリ
(2) 通気層の隙間 15ミリの確保(出隅部)
通気層の隙間15ミリ
(1) 通気層の隙間 15ミリの確保(平面部)
通気見切り縁
(1) 空気出口となる壁上部の通気見切り縁

スペーサー小

次は断熱関連の二つ目、ペアガラスのご説明です。

 
スペーサー小

スペーサー大